2019年1月21日月曜日

しゃらくせぇ

しんしんと雪積る、閉店間際の某所、〇きそばにて。

もりそばミニ天丼セットやら鴨南蛮そば卵巻きセットを
わいわいつつく、家族連れや若者達。

《お兄さん》(ちっ、最近の連中共はそば喰いの流儀がなってねぇすよ、
ゴテゴテ飾ったセットをありがたく喰いやがってよォ……)

そんな中を一人静かに席に着くたかにゃん。

《お兄さん》『なんに致しやしょう?』(どうせこいつも……)
《たかにゃん》『かけ。熱いところをもらおうか……
おっとすまないね、ねぎ抜きで頼むよ』
《お兄さん》『へい……お待ち』(?!  なんかただもんじゃないっすよォ…)

トン。

置かれたかけそばに一味唐辛子をパッパとかけ、

ずぞーーーー、ずぞぞーーー ずぞーーー

わずか2口、3口で蕎麦をすすり終わり、
ごくっごくっと熱いつゆを飲み干す。
この間わずか1分。

鮮やかである。

《たかにゃん》『ふぅ…、寒いときはこれに限るね。ごっそぉさん』
《お兄さん》『お客さん、愛知?』
《たかにゃん》『ん……?、うん……』

釣りを置き、静かに立ち去るたかにゃん。
《お兄さん》(渋い喰いっぷりだねェ。ああでなきゃ… プロだよ奴は)

今年はそんなしゃらくさい男に私はなりたい。

byたかにゃん